自由・交流・技術向上・技術者支援・社会貢献 徳島県技術士会

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新着情報

 新年最初ということで、建設部門(都市及び、地方計画)で光栄にも私が執筆することになりました。大規模な業務はありませんが、公園緑地関係の設計をたまに行っています。
 今年年男です。自分では、意識は40代の頃と変わってないつもりです。
 私は田舎に生まれたので、海や山が近く、自然豊かなところでありましたが、遊ぶものは、小学校や幼稚園の遊具くらいでした。子供(幼稚園、小学校)の頃は、高学年から幼稚園児まで一緒に遊んでいました。広場があれば、野球や、鬼ごっこ、かくれんぼ等、みんなで遊んだものです。山の中に秘密基地を作ったり、海ではどこまで石を放れるかなど、自分たちで考えた色々な遊びをやっていました。今では考えられませんが、高学年は、幼い子供にも手加減して、みんなで遊ぶのが当たり前の時代でした。
 高学年になり、体が大きくなると、遠くに飛んだり、木登りとか、パラペットの上を歩いたりとか、子供心にすごいなと思って、早くあんなようになりたいと思ったものです。少しでも遠くに飛びたい、高いところから飛び降りたいと思いますが、その場に立つと、足がすくみ動けないのです。きっかけは分かりませんが、ある時、飛べるようになります。その時は、勇気をふり絞ったに違いありません。一度できるといつでも飛べるようになります。このようなスリルや危ないことを通して、子供たちは、勇気を得て成長するのだと思います。今では、許されませんが、ブランコに乗って、遠くまでとんだり、ジャングルジムから飛び降りたり、雲梯の上を歩いたり、危ないことをいっぱいやっていました。そんな遊びの中では、ケガは付きものです。擦り傷、切り傷、包帯、赤チン(金色や銀色に光ってた記憶が)、みんなどこか痛めているのが普通でした。
 現在、公園の遊具は、安全基準が厳しく、スリルのあるもの(悪く言えば危ないもの、よく言えば、勇気のいるもの)は作られなくなってきています。遊具から降りる足元には、マットが敷かれています。遊具にも安全基準・規格があり、遊具の配置にもルールがあります。隣り合った遊具では、飛び降りてぶつからない間隔が設けられています。動く遊具では、柵で囲んだりして、遊具と子供が接触しないようになっています。
 遊具自体も子供の体部位(頭、指、足、腕)が入らない、挟まれない、突起物(肩掛けバック等の宙づり防止)のない等、メーカーは、それぞれに安全基準を満たした遊具を作っています。写真2が、子供の部位の大きさを再現した計測器具です。最近は、デザインや安全性を優先した遊具がほとんどです。私の考える遊具の基準は、「見た目(デザイン)<面白さ(遊び方)<スリル<危険」であり、どこで折り合いをつけるかが難しいのだと思います。遊具には、傷害保険が掛けられており、万一の事故の場合の補償となります。使用の年齢制限もあります。ケガをした場合の補償や責任の所在は重要であり、保険のない遊具は、置くことができません。
 今の子供は、小さい時から、習い事やスポーツクラブに参加している子供がたくさんいます。習い事やスポーツを通して、成長していくのでしょう。決められたルールの中で試合をして、勝負を通じて、仲間や自分自身の成長につながるのだと勝手に想像しています。
 現在は、これが当たり前といえば、それまでですが、自分たちが子供の頃に体験した遊びを通して得た勇気、うれしくて次はもっと高く、遠くにと、少しずつ成長していったという経験は、今でも鮮明に覚えていますし、時代の流れと言ってしまえばそれまでですが、あんな経験の出来ない今の時代は、少し寂しい気持ちがします・・・・。

(建設部門 都市及び地方計画)