(1)L試験官 Q:あなたの業務経歴を言って下さい。 A:28年間の経歴を業務経歴書にそって話す。10分間程度要した ので、試験官を見ながら話したが、経歴書を見ていてくれたので 最後まで話した。
(2)C試験官 Q:経験業務はどれに当たりますか? A:平成4年6月に実施した三波川帯です。 Q:ワーキンググループは最初から設置していたのか? A:いいえ、のり面崩壊後です。
(3)L試験官 Q:ワーキンググループは、大学、ゼネコン、コンサルで構成したと いうことだがゼネコンは最初から決まっていたのか? A:決まってはいませんでしたが、造成工事の絡みがあり、工程調整 上会議に加わってもらいました。 Q:経験業務に書いた以外の管理について話してください。 A:人的資源管理と情報管理について話す。→うなずく。
(4)C試験官 Q:業務は崩壊前から実施していたのか、また、当初の設計はどうだったのか? A:崩壊後当社に相談がありました。当初設計は地山を1:1.2の安定 勾配で切り土してい ましたが、基準上は間違いではなかったと思 います。道路改良のための法裾の掘削と梅雨時の長雨が重なった ことが崩壊の原因です。 →納得した様子。
(5)L試験官 Q:業務の失敗例について話して下さい。 A:点紋帯崩壊のり面対策工における調査ボーリングことを話す。 →うなずく。 Q:成功例について話して下さい。 A:点紋帯崩壊のり面対策工における人的資源管理について話す。
(6)R試験官 Q:若手技術者の育成に心がけている点はありますか? A:インセンティブを与える方法として、業務報告会と成果の内容、 社外の論文発表と勤務態度等で、また、モチベーションを高める 方法として、学会や協会主催の講演会や講習会への参加、大学と の共同研究、技術士資格等について各人で年間目標を決め、受験 するよう指導しております。 Q:それ以外に何か心がけている点はありますか? A:人事、賞与等の考課には公平性、透明性、客観性を心がけています。
(7)L試験官、隣に向かって何かありますかと問いかける。 C試験官 Q:経験論文は工夫されているようですが、これをその後どのように生 かしていますか? A:現行の道路土工基準との整合性もあり、そのまま用いるのは困難 ですが、例えば、現行の基準で概略値を決めておき、詳細設計と して、初期緊張力の設定、効果的なアンカー配置、断面で設計ア ンカー力を変える場合に有効に活用できます。→うなずく。
(8)C試験官 Q:のり面の緑化で何か工夫していますか? A:植生工が殆どですが。──────── Q:例えば植林をそのまま残す傾向に現在ありますが、これについては どうですか。また、その場合の留意点について? A:植林の位置と大きさにもよりますが、工事の妨げとなる場合は、 一次移転し、対策工完了後、戻すということはできます。植林を 残すというのは適切だと考えます。
(9)C試験官 Q:土砂新法について知っていますか? A:平成13年4月施工されましたが ───── 土砂新法について話す。 Q:それではソフト対策としてどうしていますか? A:市町村におけるハザードマップの整備、危険区域の立地規制とか 等で生かしております。 Q:そうではなくて、業務実施上です。 A:住宅の移転、また、観測機器の設定、情報連絡網の整備等で生かし ています。→うなずく。
(10)C試験官 Q:あなたの分野で現在設計上の課題として何かありますか? A:すべり面の解析手法はJanbu法が精度がよいこと、臨界すべり探索 法が合理的であること、設計アンカー力の求め方でも本論文の方 法が合理的である ことを説明し、しかし現状では会検上認められ ないことから、単独では使用できないこと等を話す。
(11)L試験官 Q:あなたの業務での課題として何かありますか? A:発注者の予算上の制約が大変厳しく、その対応に苦慮しています。 Q:具体的にどうしていますか? A:斜面長が長くて、動きが緩慢な地すべりの場合は、安全率を1.20 とすると、工事費が大きくなるため、例えば安全率を現況から 5%程度づつ上げていき、段階施工を行いながら、また、動態観 測を行いながら最終的に安定となる工法を提案する等の方法があ ります。→うなずく。
(12)L試験官 Q:情報管理について、特に顧客の情報管理についてどうしていますか? A:情報の漏洩がないよう指導しております。 Q:具体的にどうしていますか? A:FDの持ち出し禁止とかデータの持ち出し禁止とかです。 Q:それ以外には? A:ゼネコンのアプローチに対し、厳に情報の漏れがないよう指導し ております。→うなずく。
(13)R試験官 Q:技術者倫理について、特に最近の不祥事についてどう思いますか? A:BSE事件、東海村原子力等の事故について ─────── 技術者倫理あるいは企業倫理の欠如により、社会的信頼性は失わ れ、企業を存続していくことは困難になります。技術者倫理とし ては、技術士法、技術者倫理要項を遵守するとともに、法律規則 は当然のこと、社会的道徳を守る必要があります。 Q:要するに、信用第一ということですね? A:はい、そうです。
(14)R試験官 Q:CPDをどう取り組んでいますか? A:学会や協会主催の講演会や研究発表会への参加、大学との共同研 究、徳島県との共催での技術士一次試験、二次試験の支援講習会 の開催等です。 →うなずく。
(15)L試験官 Q:学会はどこに入っていますか? A:土木学会、地盤工学会、地すべり学会です。
(16)L試験官 Q:あなたはMS(?)に発表していますか? A:(意味不明であったが、聞くのも知識がないと思われるため)い いえ、発表しておりませんが、機会があれば発表したいと考えます。 →うなずく。
L試験官:これで終わります。ご苦労様でした。
※言葉の語呂の相違はあると思いますが、要旨は上記のとおりです。
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