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「剣山から次郎笈を望む」

 四国最高峰である剣山(標高1955m)は、日本百名山の一つであり、概ね東西に分布する四国山地の東部の背稜に当たります。四国山地西部の背稜である石鎚山が険しく荒々しい山稜であるのに対して、剣山から延びる稜線は比較的なだらかで優しい印象を持ちます。写真は剣山から次郎笈にかけての稜線で、クマザサに覆われた見晴らしの良い景色が広がっています。
 剣山付近の地形は、概ね東北東から西南西方向に延びる尾根筋や谷筋のリニアメント(線状地形)が特徴的であり、地質構造を反映していると考えられています。シームレス地質図(産総研地質調査総合センター)によると、剣山から次郎笈にかけては秩父累帯北帯の混在岩の分布域であり、東北東から西北西方向にチャートと石灰岩のレンズ層を挟んでいます。大劔神社の御神体である尖った巨岩は、混在岩に挟まれる石灰岩が露頭したピナクル状の岩塊です。
 登山に良い季節となりました。剣山までは、ロープウエイを使えば1時間足らずで山頂まで登れます。人の脚で登らないと見られない壮大な景色を見に行ってはいかがでしょう。

(応用理学部門 地質)

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